創業110周年特集!

ごあいさつ


 創業110周年にあたり、一言ご挨拶申し上げます。

 大正3年8月1日、個人野原組として創業し、幾多の変遷を経て今日を迎えました。創業当時はスコップ一つに田んぼの畔修繕からスタートしたと聞いております。初代庄間から弥一郎、久吉、信宣そして私へと創業より5代にわたり受け継いでまいりました。

 私が社長に就任して16年経ちました。ここ10年を振り返ると、経済も徐々に立ち直り公共工事も順調に推移しておりました。しかしながらここ数年はコロナの影響や、世界の国々の戦争の影響や急速に進展した円安などが我が国の経済活動に様々な影響を及ぼし、地域建設業においては建設資材等の価格高騰や調達遅延などの影響を大きく受けています。

 又、日本各地で気象変動や台風、集中豪雨等で水害や土砂災害が頻発化、激甚化しており、どこにおいても発生する可能性があり、今後も災害に強い地域づくりを計画的に進めることが必要と考えております。

 しかしながら建設業界を取り巻く状況は困難で、人手不足・担い手不足や資材の高騰、働き方改革促進に向けた取り組みも喫緊の課題となっています。

 地域経済と雇用を維持し、災害対応や道路除雪等の生活機能の維持や確保が困難になってきていることは事実であります。

 不安の中ではありますが、先人たちの築き上げた歴史、伝統を後退させることなく、前進していくことが私たちの使命であると考えております。

 最後になりましたが、今こうして野原建設株式会社があるのは、創業以来従事して頂いた先輩の皆様の汗と努力の賜物、また地域の多くの皆様方のご厚情の賜物と深く感謝申し上げます。今後も理念である、全ては幸せになる為、豊かな地域づくりに貢献すべく地域に必要とされる野原建設株式会社を目指して、社業に邁進していく所存でございます。

 今後とも皆様方の変わらぬご支援ご指導を宜しくお願い申し上げます。

                                              代表取締役 野原 一司

インタビュー

  10年を振り返り、幹部へのインタビューをしました。インタビュー内容はこちら↓

Q1:過去10年間で印象に残った工事のエピソード

Q2:10年間で変わったことや業務でのやりがい

Q3:今後やってみたいこと、期待していること(公私)

Q4:次世代を担う社員にひと言


常務 N氏

A1:富山県企業局が発注元の上百瀬発電所に関わる工事が印象に残ってます。施工中に2度の大雨による土砂災害が発生し、発電所の管路内 に大量の土砂が流れ込みました。管路内の復旧作業は人力でするしかなく、多くの時間と労力をかけたことに苦労しました。また、発電所のコンクリート構造物が複雑な形状をしており、図面を3D化で視覚化できるようにするため、施工前に3DCADのソフトを導入し慣れない作業に苦労しました。

A2:特に変わたことは、快測ナビという機器の導入で、測量・丁張等が端末一つででき、スピーディーかつ正確に仕事ができるようになったことです。従来は現場で出したいポイントを決めるのにも時間がかかっていましたが、快測ナビでは現地へいき地形に合わせて施工ができるようになりました。その他にも3DCADや新しい機械も導入しているので建設工事はより効率化していると実感し、会社としては働き方改革や子育て支援などの制度がしっかりしているので、業種に関わらず働きやすくなっていると思います。

A3:次世代に技術を伝承していくことが重要な課題だと思ってます。

A4:施工した構造物が未来の豊かな地域づくりに繋がっていくのだと誇りに思っていただきたいですし、これから様々な困難があると思いますが、遠慮せず自信とやる気をもって仕事に取り組んでいただきたい。


工務部長 K氏

A1:旧中村スキー場の土砂災害復旧工事が印象に残ってます。最も多い時では20社以上の元請会社が安全協議会に携わり、関連工事間の調整に苦労しました。また、汚泥にまみれた作業員も多く、モチベーションも下がってしまう状況の中で、いかに皆の気持ちを統一させるかを心掛けて工事を進めました。

A2:10年前までは導入していなかったドローンを活用した写真撮影や自動追尾トータルステーションを使用したワンマン測量などの技術を、当社に導入したことです。今では深刻な人手不足対策として、仕事の省力化や作業効率の改善に大いに役立っていると思います。また、業務においては上記の技術を使いこなし若者が立派に成長していく手助けを少しはできていることがやりがいを感じます。

A3:人生の後半に入り、ひと昔前の定年という年齢に近づいていき、一日一日を大切にし、毎朝“今日が最後”という気持ちで会社に向かう車のハンドルを握っています。“今日中に終えられる事は、明日には持ち込まない”という心構えで日々を送っております。

A4:近年はメールやラインという便利な方法がありますが、できる限り相手と顔を合わせ対面での打ち合わせや話し合いを続けていきたいし、続けてほしいと思います。文面だけでなく向き合うことで心が伝わるものがあると思います。


営業部長 Y氏

A1:印象に残った工事は、監理技術者として携わった上百瀬発電所工事です。工事期間が3年以上の長期間で、3社による共同企業体でしたが良くまとまって施工できました。また、工事期間に大雨による河川の増水で道路が決壊し設置済みの直径1mのFRPM管内を900mにわたり清掃したことや、発電所内の人力による土砂撤去が思い出されます。

A2:10年前は他者に依頼していた空撮を自社のドローンで行えるようになった事や、近年は林業工事の担当が多く、測量機器の発達により簡易に法切の出入りが測れるようになり効率化になってきていると思う。

A3:今後は、ICT建設機械による施工を行ってみたいです。

A4:私は、中途採用で当社に入社しました。転職後も建設業に携わりたいと思たからです。現在は転職前にできなかったことや要望を会社に伝え、それが現実で希望の仕事ができることにやりがいを感じています。“将来こうなりたい”という明確な目標を立てれば、自信をもって前に進むことが出来ます。目標に向かって進んでほしいと思います。また、将来は皆さんが会社を背負う立場にあるので、キャリアを積んで会社の発展にも貢献していただきたいです。

先輩の背中を見て

 先輩三名の姿を見て後輩がどう思っているか聞いてみました。

Q:N氏のすごいと思うところは何ですか?

A:センスがあるというか、何に対しても無駄なくこなせるところ

     機械の扱いが上手なところ。除雪機械は全て運転・操作ができるのがかっこいい

     機械や修繕について相談すると、すぐに対応してくれるので、頼りがいがある

     感情的にならずに対応できるところ(本当に怒ったところを見たことがない)


Q:K氏のすごいと思うところは何ですか?

A:細かい書類についてもきっちり作成するところ

     作業員の安全を最優先で考えてくれ、安全管理に真面目に取り組んでいるところ

     まったく弱音を吐かずに仕事を完遂できるところ

     タフで細かい書類もチェックしてくれるところ

     現場の状況と発注者に対して適切な判断ができるところ


Q:Y氏のすごいと思うところは何ですか?

A:社交性があり外部とのコミュニケーション能力が高いところ

     発注者に対しても交渉がしっかりできるところ

     測量器具を立てるのがすごく早いところ

     会社の利益について後輩に学ばせてくれ、質問にも丁寧に答えてくれるところ


 すごいところをたくさん持っている先輩の下で働いてみませんか??

社員へのアンケート

  社員70代から20代の皆さんにアンケートを取りました。                    会社の事や利賀地域の事、普段聞けないプライベートなことまで聞いちゃいました。

Q1:会社の特徴・良い点

【70代男性】

・組織がしっかりしている事

・各自に責任がある事

・定年が過ぎても勤めることができる事

・休憩のたびに飲料水が飲める事

・地域に根付いている事

・若い人が頑張る会社

・コミュニケーションが取れている事

・朝礼の時社長が会合であった事を報告される事

・段取りがよくチームワークが素晴らしい事

【60代男性】

・一から完成まで自社で施工する能力がある事

・仕事がる事

・毎週の工程会議で各現場の必要人数配置が把握でき作業効率が良い事

【50代男性】

・協調性がある事

・会社内の情報を共有し目標を立てている事

【40代男性】

・メンバーが最高で仕事しやすい事

【30代男性】

・地域型で社員の将来や社員の技術向上に全面的にサポートしてくれる事

・仲が良い事

・宿舎がある事

・最初から完成するまで現場にたずさわれる事

・先輩方が仕事を丁寧に教えて下さる事

【30代女性】

・のんびりとした雰囲気で社員が穏やかな事

・年齢関係なく会話ができる事

【20代男性】

・上司に相談しやすい

Q2:会社の改善点

【70代男性】

・世代交代

・もっと車や重機を大事に使う事

・会社から現場への移動回数を減らす事

【60代男性】

・若手の継承、原価管理の正確度を上げる事


【50代男性】

・将来的な人手不足

・社員の高齢化

【40代男性】

・トラック等を大事に使うようにすること


【30代男性】

・若い世代への教育・指導が上手くいかない事

・連絡網の整理

・子の看病休暇があれば嬉しい

【20代男性】

・いらないものを倉庫に置いたままにしている事

Q3:仕事で面白いと思う事、やりがい

【70代男性】

・難しい現場ほど完成した時うれしい事

・型枠仕事

・仕事をしている現場がだんだんと出来上がる時

・会社でも現場でも皆で話し合う事

【60代男性】

・施工した構造物が目に見えて後世に残る事

・仕事が変化に富んでいて楽しい事

【50代男性】

構造物が出来上がった時の達成感

・完成すればすべて面白いと思える事

【40代男性】

・構造物ができていく事

【30代男性】

・計画から完了までできる事

・目塗り

・現場の進み具合を理解できた時

・毎日の作業で現場が変化し、完成が近づいているのを実感する事

【30代女性】

・出来栄えが綺麗に仕上がった時

・現場(外)に出て汗をかき、構造物や道が完成に向かっていく事

【20代男性】

・完成までの工程を間近で見れること

Q4:仕事で挑戦してみたいこと

【70代男性】

・賞状がもらえる仕事がしたい

【60代男性】

・3D測量

・データ取り込み

【50代男性】

ICTを活用した工事

・杭ナビ

・ICT機械施工

【40代男性】

・すべての仕事

【30代男性】

・型枠組立

・様々な現場を経験したい

・図面を理解できるようになりたい

・型枠

・溶接の力のかかり方を学ぶ

【30代女性】

・資格取得

・除雪作業

・リモートワーク

・レベルや光波に挑戦したい

・”手が欲しい”という人のところへ助けに行けるようになりたい


Q5:とってみたい資格や免許

【60代男性】

・自動二輪限定解除

・クレーン免許

【50代男性】

・介護についての資格

【30代男性】

・1級土木施工管理

・特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者

・大型免許

・大型特殊

・移動式クレーン

【30代女性】

・一級土木施工管理

・経理事務関連

・技術士補

【20代男性】

・中型免許

Q6:休暇の取りやすさ(選択)

Q7:会社勤務を週休二日制にしてもらいたいか(選択)

Q8:会社の懇親会の頻度は(選択)

Q9:最近あったうれしかったこと

【70代男性】

・孫が柔道で優勝した事

・孫が小学校に入学した事

・長男の結婚が決まった事

【60代男性】

・地元の獅子の休憩所が出来た事

・孫が生まれた事

・女の子たちとのホームパーティーする事

【50代男性】

・運動と食事の改善で体調が戻った事

・家庭菜園のアスパラガスが順調に育っている事

【30代男性】

・長女が一年生になった事

・ラジオ生放送でお便りが読まれた事

・外食した事

・子どもたちと美術館に行けた事

【30代女性】

・子どもの成長を感じた時

・子供の成長。最近ではできることが増えてきた事

Q10:買いたいもの

【70代男性】

・車

・クーラー

【60代男性】

ゴルフクラブ

・バイク

・アウトドア商品

・スノーボード

【50代男性】

・車(自分用・息子用)

・家の外壁

・水回りを新しく買い替えたい

【40代男性】

・ゴルフウォッチ

【30代男性】

・イヤフォン

・丸ノコ

・炊飯器(1升炊)

【30代女性】

・ソファ

・自分の物(服など)

【20代男性】

・刈払機

・コンテナボックス

Q11:休日はアウトドア派・インドア派(選択)

Q12:利賀地域のいい所

【70代男性】

・皆で相談して何でも決める事

・自然が豊か

・近所付き合いがある事

・雪が多く降っても除雪が素晴らしく良い事

・新緑・空気が素晴らしい事

【60代男性】

自然

・結いの心

・空気の綺麗な事

・時間がゆっくり流れる

・夜が静か

【50代男性】

・豊かな自然

・四季の移り変わりが感じやすい事

【30代男性】

・四季を感じられるところ

・車通りが少ない事

・山の四季の景色が良い事

・自然が豊かな事

【30代女性】

・地元の方が親しみがある

・自然が豊かな事

・夏は涼しく過ごしやすい事

【20代男性】

・シカやタヌキなど生き物がたくさんいるところ

Q13:利賀地域の改善点

【70代男性】

・人口を増やす事

・若い人がもっと働ける場があればいい

【60代男性】

道路(アクセス・凸凹の補修)

・いろいろな役職が多すぎる

【50代男性】

・アクセスが悪い

(バイパスで時間が短縮されても距離は変わらない)

・店・人口・娯楽が少ない

・Uターン、Iターン就職、転職者をもっと呼び込む


【30代男性】

・移住者の受け入れがもっと柔軟にできるように改善すべき

・買い物できる場所が遠い

・移住者や若い方の地域行事への参加が少ない

【30代女性】

・若者の減少


おわりに

 この度は野原建設株式会社の創立110周年記念として弊社の中核を担う幹部3名の活躍を紹介させていただきました。 

 それぞれが仕事に精励して質の高い業績をあげていることと、各自の役割を果たして地域貢献に多大な活躍をしてくれていることは後進の模範であり、弊社の誇りとするところです。

 弊社が創立110周年を恙なく迎えることが出来たのも、このような信頼できる社員と温かく見守ってくださっている地域の皆様のおかげと存じます。

 「全ては幸せになる為、豊かな地域づくりに貢献する」の経営理念を胸に、今後の益々の社業の発展と地域への奉仕をお約束して、私からの御礼とご挨拶とさせていただきます。

                                                 取締役 野原 裕人